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ラブレターフロームカナダ

ラブレターフロームカナダ

コアラの日記

コアラの日記、第1話、日本代表


コアラの日本代表カナダ行き~~




自分ではかわいいと思ってたんやけど、
なんでか彼氏がでけへんねんね~。

この切れ長の目、
かわいいおちょぼ口、
最高にかわいいと思うのに男は寄ってこん。

会社の有給休暇使って日本のいたるところに旅したけど
みつからかんかった。

こんな私でもな
仕事の関係で知り合った男の子いてん、
カッコいい子やったわ。
いい男やって私の事「好きや」って告白してくれたのに、
その次の日に同僚に寝取られてん、
やっぱ若い男はあかんかった。
6つも年下やったからな、、。

それで考えてん、
人はどう思うか知らんけど、
私の顔って外人むけちゃうかってな。

ちょっと夢ふくらんでん、素敵な夢見たいな~ってな。
それで手っ取り早い白人さんとの出会いはやっぱり
英会話やろ、
即効入会したで。

私はどんな事にも負けへんで、
絶対幸せになってやるって誓ってん、
天国の両親のためにもな。

そんな勝気な自分が好きやねん。


第2話、小社




私の勤めてた会社、商社やってん。
でもな、小さい小さい会社やったから
勤めて3年になるまでずっと
「小社」やと思ててん。
同僚に指摘されるまでそう思ってた。

「え?小社って小社のことやろ?」

「え?何言ってるのん、コアラ、商社は商社のことやの!」

って怒られた。
次の日に会社行ったら
会社の人みんながこのこと知ってた、
やっぱり小社やったな、噂は早かったわ。

すごいあほやってんけどな、
自分であほやとは思えへんかってん、
すごい自信やったと思うわ、
若さで乗り切ったと思うけど、
今でも自分をあほやと思えへんのは
何で乗りきってるんやろ、、、
ちょっと恐いな。



私の仕事は俗に言う、(昔風で言う)窓際族。
仕事でけへんおっさんでもなかったのに窓においやられてたわ。

そんな会社の情勢とおっさんのセクハラに耐える毎日。

それでも希望だけは捨てへんかったよ。
偉いで、ほんま。

第3話、国際カップル


自分ではスタイルええと思っててんで。



ボッキュッボン

まではいかんでも、
大阪の上町台地ぐらいにお尻はふくらんでると思ってた。
上町台地から東大阪ぐらいでちょっとくびれて
奈良と大阪の境にある生駒山ぐらいの胸はあると
思ってた。
まさに動く大阪地形の女やと自負してた。

そんなボディーもってたからやろうけど、
同じフロアのおっさんらにようセクハラされたわ。
それは私が綺麗からやと女の勲章のように思ってた。

同僚のみきちゃんはめっちゃ男前二人と付き合ってて
それが女の勲章やって言ってたけど、

「お互い男に言い寄られて大変やね」

って私とみきちゃんを同じ立場にしようとしてた。

「え?ちょっと違うと思うけど、、」

ってみきちゃんお茶を濁すような事いうから、

「あのおっさんらも若いときがあってんで!」

って言い放ったら謝ってくれた。
私ってあつかましかったわ。

ある日窓見てたら
鳥の国際カップルみつけてん。



鳩とすずめ!

「鳩とすずめに出来んのになんで私はでけへんねん!」

ってその日から英会話の学校週2回に増やしてん。
私のあほさも暴走し始めてたわ。

第4話、不倫


「はあ~~~~っ」


毎日お茶くみの日々、、、



まだ若い男がいれば、
おのお茶くみも「未来のお嫁さん候補」の条件に
美しく反映されるんやろうけど、、、ね。
ここにいればいつかは私も
年取って行かず後家になって

こんなんになってしまう。


「山田先輩、今日はちょっと化粧濃いすぎるんちゃいます?」
って言葉を心の中でつぶやく毎日。

挙句の果てに


倉庫室でこんなおぞましい光景も見てしもてん。
行かず後家になったら男も選ばれへんのやろか?
もうちょっと髪の毛ある人選んでもよかったんちゃうんやろか?
はよ私も男見つけて会社やめやな山田みたいになってしまうって
焦ってたわ。
それでも男に擦れもせーへん毎日送ってた、。

会社でなんも楽しみ見つけられへん私は
どんどん英会話にはまってん、

ま、はまる理由はもう一つあってんけどな、、、。

カッコいい先生がおってん。

第5話、タラバ蟹



月曜と木曜日が英会話の日やってん。

もちろん行く日はお洒落していってたで。



そのかっこいい先生というのがな、
何ていうんかな、
そそ、よく冬になったら新聞の広告に

「日本海かに食べ放題一泊二日19800円」

っていうチラシってよくみかけるやん。
温泉とかとセットになっているバスで行くようなツアー。
そんな広告に載ってるようなたらば蟹みたいな人やってん。



異常に手足が長かった!
またそれがかっこええねん!
あ~あの長い腕に巻きつかれたい!
って会うたび思ったわ。

顔はな、さすがバンクーバー出身の人だけあって



観光地みたいな顔してはってん。
鼻はロッキー山脈なみ、
目はルイーズ湖のように美しかった。
あんなちんけなバンフに金かけて周るぐらいやったら
私は先生の周りずっと周ってるほうがずっと特やと思ったで。
だって私は先生見てるほうがずっと癒されたしな。

ほんでもって
そのバンクーバー出身のタラバ蟹、ほんまに美味しそうやった。
取れたての蟹茹でたらめっちゃ甘いやん、
きっとあんな味してたと思うで、あの先生。
ほんまに
会社の同じフロアのおっさん顔負けに
私の下心は炸裂してた。



気分は山口百恵ちゃんやった。
「あなたに女の子の一番大切な~ものをあげるわ~~」

触ってみたいっていう
おっさんの気持ちがよう分かったわ、、。

私の初めての彼氏になって欲しいな~ってずっと願っててん。

第6話、笑顔





その週末はな、
一人で心斎橋行ってん、買い物しにな。

ほんだら偶然にも先生に会えてん、
そう、あのタラバ蟹に!

休みの日に会えるなんかめっちゃええやん、
もし向こうも予定なかったら
そのままいきなりデートに突入やん。
一瞬めっちゃ喜こんでんで、
そう、一瞬だけ、、、

よう見たら横に女おるやん、
それも色っぽい通り越してエッチすぎる女が!



やっぱり先生も所詮男、エッチすぎる女が好きやってん、
すごいショックやったわ。

しばらくはあの女を思い出すと悲しかった、、、。



私が食べようと思ってた蟹やったのに~!
蟹返せ~
って3回だけ心の中でさけんだ。

でもな、基本的に泣いて暮らすのいややから
すぐにこの頭で次の計画たててん、

やっぱもっと美味しい新鮮な蟹見つけるためには
蟹が取れる本場
日本海に行かなな~って、、、。

そうそう
私はいつでも前向きやったわ。

小学2年生まで魔法使えるとも思ってたしな。
友達が見てない間に掃除のほうきにまたがって
運動場走り抜けたこともあったわ。
一回だけじゃないで。

全クラスの窓から綺麗に運動場が見えてるなんて
思いもせーへんかったし。
ま、そこまで頭が回るほど頭よくなかったしな、、。

それからも毎日笑顔で学校いったよ。
人の噂なんか聞こえへんかったわ。

だから先生に失恋してからも
前向いて歩いたよ、笑顔でな。

第7話、広告


「今日さ、クリスマスの為に新しい勝負下着買いに行くんだ」

え?何それって感じやろ?
勝負下着って
勝負する下着やから

お相撲さんのマワシか、プロレスラーのピーマン型パンツ

のことか,,,,?


「何言ってるのよ~コアラは本当うといんだから、
勝負下着っていうのはね、特別な夜のためのセクシーな下着のことを言うのよ」


そんなんやったら初めっから

エッチな下着

って言ってくれれば
私もすぐ分かったのに、、。

そんな会話をみきちゃんとしてて、
ほんで帰りに二人で心斎橋の大丸行ってん。
私はな、みきちゃんにつられて3万も出してフランス製の
パンツとブラのセット買ってん、タラバ蟹の為に、、。

それが一ヶ月前の話。





3万も出したのに今は用無しや、、、。





ほんまもったいない!


3万あったら、、3万あったら
ほんまのタラバ蟹食べれたのに。
あの欲しかったDiorのキーケースも買えたのに、
あのツモリチサトのワンピも買えたのに、
それがこんな小さい生地の端切れみたいな
下着になってしもた、、。





そんなときや、
運命の出会いの広告に出会ったのは!





旅行会社の外壁に大きく貼られたその言葉

LET’S GO CANADA!

これやこれやと
思ってん。

行くで、行くで、どこでも行くで~~~!

ってな、心の中で叫んだ、5回だけな。

第8話、ハッピー



その広告みてからな、
ちょっとだけ考えてん、、、






そう言えば私って昔から、、、、






ずば抜けて身長が高かったてん、
クラスの友達みんな見下ろすぐらい。

「コアラ~お前いつも何食ってるんだよ~」

ってよく言われたわ。

多分、顔も日本人離れしてるってよく言われてたと思う、
人間離れじゃ無かったと思うわ。


思い出したわ、

私は、私はきっと

世界を駆け巡るために生まれてきたんや~~!




そしてそして
私はカナダでカナダ産カナダ育ちの生きのいい
タラバ蟹を見つけるんや!

え?その後?
その後は決まってるやんか~

彼と結婚するんや~!



私の妄想は膨らむ~~!


白人の旦那もってる私は皆から羨ましい目でみられるねん、
もちろん子供はハーフ、
その子の将来は日本でアイドルやで!

あ~私の夢は膨らみすぎたで、
でも誰も私を止められへんかった。


あほらしい妄想なんかに付き合ってくれる暇な子おらんかっただけやと思う。
でも私はその計画立ててから
前にも増して毎日ハッピーやったで。

幸せに暮らした者勝ちやってな
死んだ両親がよく言ってたわ、

人生乗り切るのにいっぱいいい言葉残してくれてん。
感謝しやなな、、、。

第9話、サーモン



春が来た~春が来た~
どこに来た~
山に来た~里に来た~

コアラに来た~




と大声で歌ったで、
まだ何も始まってなくて
広告見つけただけやったのに。
もう何かが始まった気分になってた。

早速、千急トラベル入って申し込みの手続きしてん。



「どちらの国をご希望ですか?」

「カ、カ、カナダに行かせてください」

「宜しければ“カナダ行き秋の留学フェアー”を選んだ動機を伺っていいですか?」

「た、た、タラバ蟹捕まえに、、あ、ちゃうわ、、
動機?えっと、、どーしよ、、、」

綺麗なおねえちゃん不振そうな顔してたわ。
でも浮かれ気味に緊張している私をかわいそうに思ったんか、
最後に、


「カナダはタラバ蟹じゃなくて、サーモンが沢山取れますよ」

やって。
そんなことどーでもよかってんけど、
おねえさん親切やったから、


「あ、じゃあ、サーモン捕まえに行きます、生きのいいのを、、」


それ言った後すっごい後悔したわ
おねえさん笑わんし、ギャグにも洒落にもなってへん、
大阪人失格や、
ちょっと自分でも寒かったわ。


ま、そんな厳しい大阪人審査は終って
外出て思ったよ、


お月さん、コアラにこんなプレゼントくれて有難う



天国のお父さんお母さん、私カナダ行くで、
ちゃんとお化けになって着いてきてや、、



もうすぐ行くからな、



待っててや、私もサーモンちゃん!

やっぱりワイルドじゃないとな、養殖はあかんな。

第10話、伝授



会社はな、すぐ辞めた。

辞表ってどう書くか知らんかったから
同じ部署のいつもセクハラしてくるおっさんに、

「きりのいいところで会社辞めたいんです、、」

って言ってん。
ほんだら

「え?嫁に行くあてでも出来たんか?」

ってちょっと鼻の下伸ばしてニヤニヤするから、

「ちゃいますよ、カナダに留学するんです!」

って言ってん。
ほんだら次の日隣の部署のおっさんが

「コアラちゃん、大変やったね、会社辞めやんでも、
移動願い出せばええのに~」

って言ってくるから

「へ?」

「いやいや分かってるよ、こっちの部署やったらセクハラ無いしな、、」

とか言ってくるねん、
同じハゲ部族のおっさんのくせに。
私はカナダに留学っていうめっちゃカッコいい理由で
辞めるのに、みんなはセクハラで辞めると思ってたみたい。
ま、分からんでもないけど、
どうみたって私とカナダなんか結びつけへんかったやろうしな。
引き止められただけでも
良かったとしなね。

そんなこんなで会社を辞めた。
あっという間に時間は経ったわ。

そそ、日本を経つ最後の夜やった、、、。



荷物の最終確認しててん、
忘れ物はないかってな。

そそ、これこれ
同僚のみきちゃんにのせられて3万も出してかった下着


もうすぐ日の目を見るときが来るで~~



って心の中で叫んだわ。
しかもこれ後ろがふんどしタイプのいわゆるTバッグっていうやつ、
英語でいうとな、“損”って言うらしい。
何が損やねんやろな、
得っぽいと私は思うねんけど、、、。


これ最初に試着室で履いたとき、
どっちが前で後ろかわからんかってん。
でも、
「どっちが前ですか?」
なんて
なんぼコアラでも聞けんやろ、

だから最初は布の大きい方を後ろにしてん。
ほんだら一発でどっちが前か分かったわ、

ただ痛かってん。

ほんでこの下着、すごい技が隠されてるねん、
大事なときにもたもたせーへんように、

こうやって

シュルッツ~



ってすれば

ハラリと落ちる~

この秘伝はもちろん恋の達人みきちゃんから伝授された方法や。


「コアラ、これは自分でしたらあかんよ」

ってみきちゃん何回も言ってたけど、

「それぐらいコアラでも分かるわ~何回もエッチドラマ見てるのに~」

って興奮して叫んだらみきちゃんに無視されてん。
仕事中って事も忘れてたし、
自分の会社小社やったって事も忘れてたわ。

ま、そんな過去のことはどうでもいいねん。
私には明日がある~



もうすぐこの必殺技下着を使える日がくるぞ~~!

第11話、浩ちゃん





カナダ出発する前は色んなこと考えた。
なかなか寝付けん夜やったわ。





寝よう寝ようおもっても寝られへんかってん、
希望で胸が爆発しそうなぐらいやったもんな。
中学の時の修学旅行行く前もそうやった。

好きな男の子の部屋に夜這い計画立ててたな~、あの時も。
頑張って浩ちゃんの部屋めがけて行ったら
先生の部屋やった、、。

「コアラ、お前はまたなんか企んでるな、
ほんま懲りへんな~浩一のことやろ?」

って担任も私の恋心分かってるんやったら
なんで私たちのことまとめてくれへんかってんやろ、
浩ちゃんも恥ずかしくて私に告白できずにいたのに、、。

その後はな、窓の外に出て屋根つたいに浩ちゃんの部屋に忍び込もうと
思ったら、
運良く男の露天風呂発見。
なんとそこには憧れの浩ちゃんがおったわ。
なんでか
一糸まとわず平泳ぎしてる姿はカッコよかったわ。
ちょっと露天風呂ってところが不細工やったけどね。

屋根の上でずっと見とれてたら見つかってん。

「あ!コアラが屋根の上おる、こっち見とるぞ~変態や、
あいつやっぱり変態や~!」

ってそれから私は憧れの浩ちゃんに「変態コアラ」って
あだ名がつけられたけど、
ずっと愛情の裏返しやと思ってた。
好きやったくせにな。


そんな事考えてるうち
一睡も出来ずカナダ出発する朝になった。




最後に一言、

「浩ちゃん、有難う~!浩ちゃんがプロポーズしてくれへんかったおかげで
私は世界に羽ばたく女になりそうや!」


やっぱり地球は私の為に回ってるんやな、、、。


第12話、出発


何しててもどんなこと考えてても
同じように
皆に朝は来る、、、



私のお姉ちゃんはな、私と10個年が離れてるねん。
私が中学のとき両親無くしてん、事故でな。
おねえちゃんはその時すでに働いてたから、
それからお姉ちゃんに育ててもらったよ。
優しい優しい自慢の私のお姉ちゃんやった。

私と4つ上のお兄ちゃんを養っていくのに
お姉ちゃんは必死やったと思う、
お姉ちゃんはず~っと独身やった。
はよええ人見つけて欲しかってんけど、
デートする時間もなかったんやろな、私らのせいで。

そんなお姉ちゃんにもさよならの時が来た。

「有難うおねえちゃん、コアラカナダ行って来るわ~
生きのいいサーモンかタラバ蟹、お姉ちゃんにも冷凍保存して持って帰ってくるからな~」



おねえちゃんはなんでか日本の国旗振って見送ってくれた。
こんな勝手な妹やったのに
私の夢聞いて喜んでくれた。
やっぱりコアラのお姉ちゃんやったわ。

いっぱいいっぱい夢はふくらんだよ、





そんないっぱいの夢とコアラを乗せて
飛行機は順調に飛んだよ、




「行って来ま~~す」

第13話、夢



飛行機に乗ってから夢みてん。



クイーンアンスタイルのお家に住んでる初老の夫婦が
私のホスト、
な、なんとその夫婦には男前の弁護士息子がいた。
私に一目ぼれした彼と私は激しい恋に落ちる、、









そんな私の膨らみすぎた夢を乗せた飛行機は
バンクーバーに到着しようとしてた。








「えっと、私の素敵な初老のホストはどこかな、
迎えに来ているはずなんだけど、、」







「えっと、どこだろ、、、」







「え?」
この「え?」は言葉にならんかった。
次の瞬間かなりおぞましいものを見てしもてん。

そう、私の膨らみすぎた夢を一瞬にして砕いてしまうようなものやったわ。

第14話、異文化交流




「え?」







「え?」







「ええ~~?」







「そう言えば、聞いたことがあったな、、、」







「ホストには2種類あって、、、」







「異文化を楽しむために外国からの学生を引き受ける人と、、」








「お金の為にする人達と、、、
私はそれにあたったんだ、、、」



「ひいぇ~~~~~」

第15話、初日


ほんま、
どんな家にも朝は来るんやね、、、

ここにも来たわ。







あんまり寝られへんかったけど、
朝が来るってことは、
やっぱりいいね、神様に感謝しやなな、、、。





今思えば、あそこはスラム街ちゅうとこやったんかな、、
人が違ってたわ。






プレースメントテストは案外難しかったわ、、、





あんなに下心いっぱいで勉強したにも関わらず、
思ったよりもしたのレベルに入れられた、、。





でもな、そのクラスに入ったおかげで
ええ友達にいっぱい会えた、
やっぱり私は強運やと思ったわ。

天国の両親、
着いて来てくれてんな、
有難う!

第16話、ゾウとの出会い



私の担任の先生はな、
エリックっていって
カッコいい先生やったわ、、、
初日は先生が独身かどうか、そんなことばっかり気になってた。






「ねえね、日本人でしょ?」



ショートヘアの綺麗な子が声かけてきてん。

「私、ゾウっていうんだけど、あなたは?」


「あ、私コアラって言います、よろしくお願いします。」




「ねえね、何でカナダに来たの?」



という綺麗なゾウさんの問いかけに
「徒歩とタクシーと飛行機で、、」と言いたかったけどね、
そんな寒いギャグは止めた。






「え、えっと、、、私のカナダに来た理由は、、、」






「捕まえたと思ってたタラバ蟹、色っぽすぎる女に食べられて、、、
それでカナダに生きのいいサーモン捕まえに来てん、、」






「ねね、そういうゾウさんの理由は?」







「え、私の理由、、、」






「彼氏が居たのに同じ会社の課長と遊んでてね、、」






「同じ部署の子に見られちゃって、、」






「辞めたのよ、その会社を、、」



「それで気分転換にカナダに来たのだけど、彼氏は私が会社を辞めた理由をしらずに
また日本で私の帰りをまってるわ、、、」







「ひい~~昔見た恋愛ドラマのような人生~~」


ゾウさんとの出会いは、
それはそれはとっても衝撃的だったわ、コアラにとってわな、、、、。


最終話、幸子との出会い




「えっと、あ、あの幸子って言います、、」




「あ、私はコアラって言います、宜しくね、
学校のこと何にもしらないんだ、また色々教えてね、」



「うん、こっちこそ宜しく」




幸子の第一印象は、
なんだかね、暗い感じ。
かわいい顔してるのに、不幸そうなのが漂ってて損してるな、って思った。




「ねね、ちょっと聞いてええ?  幸子さんはどうしてカナダに来たの?」




「え?私、えっとねえ、、、、私は、、、」




「大学卒業して、まあ、親のコネで商社に入社したの、
結構大きな会社でね、入社してすぐに隣の部署の先輩と仲良くなって、、、
言い難いんだけど、
妻子持ちだったのよね、、彼、、」





「知らない間に私彼にいっぱい貢いでてね、
挙句の果ては事業を起こしたいからって大金貸しちゃった、、、」



「奥さんと別れることをずっと信じて10年も付き合ったのに、
挙句のはてには、連絡取れなくなって、、
彼を振り切るためにカナダに来たのかも、、、」









ひえ~~~~~~~~



30過ぎて来る留学というのは
何かしら男がらみのいわくつきばかりか~~









コアラの純情な夢は壊れかけかも、、。







って考えても仕方ないし、
とりあえず、







「手短にいっとこか??」




                 幸子の日記3へ続く


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